売り手市場とまで呼ばれる就職活動において、内定がなぜ取れないのかを元面接採用担当である筆者が考察しています。
楽勝だと思っていた就職活動で、なかなか内定の取れない理由を知りたい方にお勧めです。
年々、就活生にとって有利になってきています。
応募の数に対して、募集の数の方が多くなってきているからですね。
いわゆる売り手市場です。
しかし、実際の所はどうでしょうか。
本来であれば内定を取りやすい時代のはずなのですが、
- 本命にことごとく蹴られる…
- いくら面接しても内定がもらえない…
- そもそも面接までこぎつけられない…
こんな感じの方がいらっしゃるのではないでしょうか?
私は以前、中規模な企業ですが新卒から中途採用も含めて、面接官をやっておりました。
本記事は、その時の情報を元に、
・なぜ売り手市場のはずなのに、なぜ内定が取れないのか?
についての私の考察をお話したいと思います。
面接の対策に興味がある方はこちらの記事をどうぞ
実は売り手市場ではない?!
結論から言いますと、売り手市場ではありません。
それどころか、就活生にとっては非常に厳しい時代になっています。
応募先の偏りが大きい
どういうことかと申しますと、応募は大手や人気企業への偏りが大きくなっているのです。
売り手が有利になっているのは、中小企業や人気があまりない企業です。
人気の企業は倍率が高く、未だに買い手市場ですし、下手をすれば氷河期と呼ばれる時代よりも、倍率の高い企業もあります。
中小企業、人気の無い企業の割合が多い為、全体的には求人倍率が下がり、売り手市場に見えるだけ、ということなのです。
就活生の対応が門を狭くする
こういった事情から、売り手市場という言葉が独り歩きし、就活する人は望む企業に入りやすいと勘違いしやすくなっているのではないでしょうか。
ですので、就活生によっては、望む企業以外は滑り止めどころか、面接の練習台なんだろうなという人が増えています。
練習台にされている、なんてこと私たち面接官が分からないと思っていますか?
ハッキリ言ってそういう人はやる気が感じられないんです。
緊張はしているんですけどね(笑)
その傾向は面接前にも見られます。
まあ、テンプレの履歴書で受かると思っているんでしょうかね。
ひどい人なんかコピーです。
そのような対応をされると、あなたらどうでしょうか?
警戒もしますし、見る目も厳しくなるでしょう。
ですので、私たち面接採用する側も勉強しています。
あなたが情報を仕入れたように、インターネットや前年度の先輩から情報を仕入れるのです。
結果、中小企業も倍率は低いのに、狭き門になるのです。
就活生の対応がテンプレ化
市場の状況にかかわらず、今、問題だと思うのが、就活の応援サイトや面接練習なのです。
面接内容のテンプレ化
私たち面接官は、自分の会社と就活生との相性を見ます。
しかし、今、就活の応援サイトや面接練習などによって、私たちの質問にたいする回答がテンプレ化し、みな教科書通りの、いわゆる良い答えが返ってくるのです。
応援サイトには答えそのものが載っている訳ではありませんが、こういう考えで回答をすれば~なんて、少し考えれば「答えは自ずと同じになる」という記事が多いです。
こうなってくると、質問をする意味がなくなってきます。
本心が分からないのです。
必然的に評価するポイントを変えてきますよね?
私たち面接官もより細かなポイントや、少しタイミングを外したポイントで判断しようします。
履歴書のテンプレ化
履歴書もテンプレ化しています。
書き方がほぼ同じで、アピールポイントも同じなんです。
なので、企業がどういう人材を求めているか、というところに合致しないんです。
そりゃあそうですよね。
大手企業、人気企業向けにおろした原稿や案を元に書いていますもんね。
当然、履歴書で落とされるところも出てくるでしょう。
面接まで進んだとしても、面接の対応がテンプレでは内定は取れないですね。
売り手市場の時代に内定が取れない訳-まとめ-
応募先が偏り、大手や人気企業では倍率が高くなってる。
就活生自身の対応が中小企業を警戒させ、狭き門にしてしまっている。
履歴書や面接のテンプレ化が進み、見るポイントが厳しくなっている。
今の時代で内定が取れない理由は、就活生の意識が原因と考えています。
大手は倍率が高い。
中小企業はガードが堅い。
そういう現実をしっかりと認識することが大事なのです。
面接の対策についてはこちらの記事をご参照ください。