新しい年度の始まり、世の中の会社の多くは体制を整えるのにお忙しいことでしょう。
少し大きな会社になれば、年度の方針と目標をチーム、課、部で決めてからスタートするはずです。
(会社によっては個人単位で作るところもあるかもしれません)
この方針に沿って半期、月単位の目標や動き方を決めていきますよね?
そして、半期終わって・・・年度が終わって・・・思わしくないことになりませんか?
今回はそんな年度始まりに大事な目標と、権限のお話です。
後回しにしてしまう目標
年度の方針から目標を達成するには、スタートダッシュであるこの時期が一番大切です。
このことは、おそらく、方針、目標を立てている方はわかっていることだと思います。
そして、良いスタートダッシュをする為によくこの共通の行動が見られます。
出来る目標と出来ない目標
目標の中には時間が経てば勝手に達成できるものと、少々苦労しないと達成できないものがありますよね?
勝手に達成できる目標ばかりのチームに成長はありません。
この苦労して達成するのが大事なんです。
当たり前ですよね。
だから苦労する目標も設定しているはずです。
そして苦労をする目標はどれなのか設定した本人もわかっているはずです。
設定した本人は「この目標は苦労をする」とわかっている。
ここがポイントです。
人間は辛いこと、苦労することからなるべく逃げようとします。
そんなこともない人もいるかもしれませんが、大多数がそうですし、わかってらっしゃる方も多いでしょう。
なので、苦労する目標は、よほど管理層の方がしっかりとしていないと最初の1か月も待たずに後回しにしてしまいます。
そして、勝手にできる目標の優先順位を上げて、苦労する目標の優先順位を下げるんです。
出来る目標のほうが成果でますからね、優先順位が上がりますよね。
もうお判りでしょう。
優先順位の付け方でできる目標、できない目標としての仕分けが終わってしまうのです。
すなわちスタートダッシュの段階でもう達成の見込みが非常に薄れているのです。
そう、成長の為に苦労して達成しようと決めた目標を後回しにしてしまうのです。
権限移譲による円滑化
ではどうして、苦労しなければならないのもわかっているし、優先順位も高くしなければならないのもわかっている目標を後回しにしてしまうのでしょう。
じつは、あることが原因に見られることが多いのです。
それがあるから、時間も取れませんし、目先の利益(達成できる目標)を優先してしまうんです。
それは部下に権限を渡せていないということです。
方針を決めた時に自分ひとりでチーム(課)の方針決めて、自分一人でしようとしていませんか?
「今年はこの方針でこの目標で行こうと思う。いいかな?」
程度の話ですませていませんか?
このことは責任感が強く、一緒に頑張ろう!というチームリーダーによく見られます。
責任感が強い為、自分で立てた目標は自分でするものと感じてしまい、一緒に頑張ろうということはプレイヤーであるということで、結局何もかもを自分で背負ってしまうタイプです。
背負ってしまい、何もかも自分でしようとしてしまう。
立場上、何も達成しないわけにはいかず、できる目標の優先順位が高くなり、成長の為に建てた目標がおろそかになってしまうのです。
別に決めるのは一人でも構いません。
でもやるのはチームです。
きっちりとチームとしての役割分担を行うことが重要です。
「どこからどこまでを」
「誰に任せるのか」
「誰がフォローをするのか」
部下に全面的に任せていく、権限を持たせることが円滑に施策を進める鍵です。
そうすることで、部下にもやりがいを持たせることが出来るし、連帯感も生まれます。
役割、権限をきっちりと設定することで、チームの目標を達成に導くことができるのです。
目標のレベルを知る
部下に仕事を任せる、しかも全面的に。
結構ハードルが高いと思いますよね?
任せるのはすごく怖いですよね?
任すことができない目標ばかりなら、それはチームの目標としてふさわしくありません。
目標のレベルを下げるべきです。
チームの目標は個人の目標ではありません。
チームで取り組むからチームの目標なんです。
無理であればやってはいけないのです。
無理とハードルが高いの違い
そうです。無理なものは無理なんです。
無理なものに力を注いでも先が見えなくなり、疲労がたまるだけです。
しかしハードルが高いとか怖い、難しいと思っているのは、逆を言えばできると思っていることなんです。
なぜなら、ハードルが高い、怖いはその言葉の前に「出来ると思うけど・・・」って付けることができませんか?
これは無理だと思っていないという事なんです。
特にハードルが高いというのは、今の実力と目標との差が見えているのです。
これは自分が立てた、チームに対しての目標のレベルを知るための言葉なんです。
無理なのか、できそうなのか。
結果、この二つしか考える要素がありません。
できると思っているならやらせましょう。
任せるための3つの方法
任せると言ってもどれだけのことを注意したら良いのか。
それは実際にチームの状況によると思います。
誰がどれだけできるのか、どのあたりがギリギリなのか。
日頃の仕事ぶりや言動を注意深く見ておかなければなりません。
リーダーとして当たり前の仕事ですね。
そのうえで、目標を達成するためにするべき方法があります。
どの項目に対して、進め方も含めて誰に任せるか宣言をする。
チームのTODOリストのようなものを作成します。
担当者、やること、期限を決めて一覧表にし、チーム内で共有するのです。
必ず週末あたりに進捗報告をするように指示、自分も忘れないように予定を取っておく
今は予定管理のためのアプリなどが充実しています。
有名どころではGoogleカレンダーなどです。
社内での共有ツールがあるところもあります。
しっかりと予定表に入れておけば忘れることもなく、進捗のフォローが出来ます。
その時にフォローが必要かも伝えるように指示をする。
進捗の確認を取るだけではなく、フォローが必要なことを聞き出すことで、
どこでつまづいているのか?
期限までにできそうか?
人数は今のままで良いか?
などの、不安材料をいち早く察知することが出来ますし、部下も安心して取り組むことが出来ます。
この3点です。
宣言は一度だけなので、実際には毎週の報告とフォローの確認だけです。
意外と少ないと思いませんか?
実際、私はこれでうまくいきましたし、こうやって安心して退社、独立することができました。
独立の為に動いていたので必然的に任せていくことにはなりましたから、怖いとかは言ってられませんでしたが・・・
だからこそ思うのです。
不安、怖さは自分が思ってるだけだったんだと。
これが今回の一番です。
あなたが思っているよりあなたの部下は優秀です。
あなたの部下ですからできるはずです。
これを認識することでチームとしての仕事の幅が広がります。
権限を与えて、確認、フォローをする。
最高のチームはすぐそこですよ♪